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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

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2020.05
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14:43
Category : 未分類
 太陽光が夜間対応すれば電力はすべて再エネで済ませられる。太陽光に蓄電池を組み合わせればそれが可能となる。

 ただ、今ではコスト的に火力発電に負けている。だから火力発電が併用されている。

 このコスト問題が解決すればどうなるか?

 火力発電は廃れる。燃料ほかの発電コストだけではなくCO2発生の環境コストも高い火力発電は必要はなくなる。何かあったときのバックアップとしてだけ利用される。日本の場合は梅雨の時期を乗り越える程度の役割に陥ることとなる。

 これは『世界』6月号の飯田さんの記事から得られる予想である。* 飯田さんは上のとおりの発言はしていない。だが、ほぼお同方向の主張をしている。化石燃料の市場崩壊予想やそれを見越した産業界の火力発電からの撤退である。後者は既にその兆しがあるともしている。

 それはいつ頃におきるか? 

 2027年と34年だ。

 引用資料からはその数字が読み取れる。

 27年は太陽光+蓄電池の初期費用+運転費用は2027年に火力発電所の初期費用と運転費用と同額となる年である。つまり火力発電所を新規建設する意味はなくなる暦年である。

 34年は太陽光+蓄電池の初期費用+運転費用が既存火力発電所の運転費用と同額となる年である。以降は既存発電所の運転もやめたほうが安くなるとしだ。

 もちろん、予想である。価格逆転はその年ではないかもしれない。

 ただ、その傾向は明らかである。太陽光のコストは今以上に下がる。火力発電とはことなりカルノーサイクルの限界はない。蓄電池のコストも同じだ。なによりも太陽光電力の余剰を保管できる需要が目前にある。あわせた比較的大容積でも安価な蓄電池の方向での開発も進む。

 逆に火力やさらには原子力にはそのようなコスト節減の見込みはない。熱機関としての限界や燃料費、環境コストといった問題が生じるためだ。

 それからすれば滅びるセクターも見えてくる。電力会社、産業用タービン、産油国といったあたりだ。これらのセクターは今後は負け組となる。東電のうちの発電部門は滅亡、重工各社のガス・蒸気タービンも終了、石油だけで食っていく湾岸産油国も施し構造が消滅してグァノ枯渇後のナウルとなる。専制体勢は崩れ働くことを知らない国民は出稼ぎにでるしかなくなるだろう。


* 飯田哲也「複合機器をどう乗り越えるか」『世界』933(2020)pp.156-165.
  ほかにも滋賀での再審無罪の記事も読むべき
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Comment

非公開コメント

想像したより時間がかかるもんですな

あくまで個人的予想ですが、20年ほど昔、リチウムイオン電池がニッケル水素を追い落とす性能向上と、プリウス等のハイブリッド車が出たことにより充電池の性能は飛躍的に上がった感じがしました。震災前の2010年頃にはそれなりに家庭用太陽電池とバッテリの組み合わせが増えていて(今程度)20年程度使えば火力、原発などより電気にかかるコストが安くなるのでは?と思っていました。10年ほど前からリチウムイオン電池の長寿命版やら高容量版、新しいバッテリなどの話題も色々あったのでいずれ家庭用電気の殆どは大手電力会社から買う必要のない時代が目前だと思ったのですが、現実は自分の想像よりは流行らないもんですね。主にバッテリ含めシステムの価格が想定より高価なのが問題ですが。
初代プリウスが出た時はプリウス3代目頃には近距離用は電動車になっていくと思っていましたが、残念ながらそこまで流行していない。
実験や試作では驚くような高性能バッテリが発表されたりしますが、製品化には時間がかかりすぎるもんですな...

No title

 日本以外では太陽光発電は今でも発電単価だけなら、最も安いそうですね。日本でも原発休止で有り余っている揚水発電所を蓄電池代わりにすれば、もっと割合を高めることが出来るでしょうに。また、先行投資しているドイツ辺りではすでに減価償却が終わりつつあり、タダ同然の電力という50年代の原発の夢が皮肉な形で実現しつつあるとか。本邦も一時は民生用太陽電池の最先進国だったわけです。総評が健在かつ中選挙区制のままで社会党が政権を握っているパラレルワールドでは、脱原発・太陽光発電のデファクトスタンダードをぶん回す産業大国日本があるかもしれません。今や、外国が欲しがる新製品を作る能力を喪い、貿易赤字を垂れ流すだけという情けなさ。今も政府自民党はムーンショットとか抜かしてますが、太陽光やヒトゲノム計画なども見送って三振ゲッツー喰ってる無能が何をたわけたことを!と思うばかりです。
 そうそう、御説に激しく同意ですけど、地熱発電用の蒸気タービンは世界トップシェアみたいですし、ニッチとして生き残るのではと。冬は日が昇らないアイスランドとかでは特に有用でしょう。

石油も液化天然ガスもウラン鉱石も、いずれは枯渇して地上から無くなります。それがいつごろなのかは存じませんが、間違いなくその日はやってくる。
であれば、好むと好まざるとに関わらず、太陽光発電にシフトするのはどのみち避けられないのではないでしょうか。
さすがに核燃料の再処理なんかアテには出来ないだろうし。

石油の価値が下がって産油国が衰退したら、再び「アラブの春」が再来しちゃうんだろうか。
王制のサウジやUAEだけでなく、権威主義体制のイランも崩れるかも。
(アルカイダみたいなのが跋扈しても難だろうからアメリカか中国がケツ持ちするかもしれんけど)

一方、ガラパゴス日本は原発を作りまくると閣議決定した。

我が国の原発は、たぶん南海トラフでトドメを刺されると思います。
考えうる限り最悪の幕切れですが。

FITのせいで小作人になった気分

太陽電池には何ができるか 名工大 市村正也
http://ichimura.web.nitech.ac.jp/risen.pdf
>原子力発電一基分=百万 kW の電力を得ようと思えば、約3km 四方の太陽電池が必要になる。

>さて日本で 1kW の太陽電池を一年間使うと、おおよそ 1000kWh の電力量を発電してくれる。つまり、太陽電池は一年で約 1000 時間働く。一日あたりにすると3時間弱である。

計算すると
2017年の日本の発電量は10602億kWh 太陽光発電に必要な面積 7,421.4‬km2

成田国際空港 1,137 ha 11.37‬km2
関西国際空港 1,067 ha 10.67‬km2

JAcom 農業協同組合新聞
https://www.jacom.or.jp/nousei/news/2019/11/191107-39584.php

昭和36年 田+畑 608.6万ha (最大値)> 令和元年 田+畑 439.7万ha 16890km2減

飯田さんはFITマンセーだからな

No title

この手の話が出てくるたびにいつも思うんですが、別に太陽電池には広い土地が必須ってわけじゃないですよね。
バネルさえ設置できればいいんですから、極端な話、都市部でも既存の建物の屋根の上に設置すれば、住宅地でも発電施設になります。
無論そのためには、さまざまな規制の緩和や調整が必要でしょうから簡単にはいかないでしょうけど。
それでも原理的には不可能じゃないんで、あとはやる気だけの問題ですよね。