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- » 2023 . 02
Category : 未分類
中国雑誌で「扶桑の太空雄心」のタイトルを発見。正確にいえば「扶桑の太空雄心-日本航天事業発展回顧与展望」である。まずは「日本的太空雄心」をかっこよくしたつもりなんだろう。でも日本語話者からすればどうもね。
まず日本の置き換えで扶桑を選ぶところでチョットズレている。太空を宇宙にしなかったのは中国語話者が古典的意味と混同しないようにするためだろう。雄心は野望や野心だとネガティブなイメージが入るのでさけたようにみえる。でも扶桑はやっぱりねえ。敷島とか瑞穂もあわないから日之本あたりかね。
■ まあドイツ軍ものの戯作に較べればね
なお、中身はヘンテコではない。まともな記事である。
そのあたりからすると日本のドイツ軍ものの戯作とは異なる。全然調べないので格変化がデタラメ、明らかな音写の誤りがよく出てくるアレとは比べ物にならない。
ドイツ人が日本軍ものと作ったとするなら全部語尾がアリマスなんじゃないの。指揮官が「実施せよデアリマス」やら海軍や警官までそんなアリマス語を使う。ほかにも敬語やら丁寧語とか雅言と俗言がデタラメでまじっているようなものだろう。
あとは珍名頻出ね。戯作では貴族階級に引っ張られた支配者系の名前が多用される。一般の名字とはズレている。そのなかにはプロイセンが少なくないのでさらにズレる。古プロイセンを征服したドイツ人支配者は現地の地名を名字にするからだ。
同じようにドイツ人が日本軍モノの戯作を作ったとして、出てくる名字のことごとくが比嘉、具志堅、金城、赤嶺で、NAKASONEが出てくるけど「多分、これは仲宗根のほう」みたいなイメージになると思う。沖縄戦ならともかく大本営やら連合艦隊がみんなそれは不自然さが目立つものだよ。
まあ、較べるのは失礼なものだ。「扶桑の太空雄心」を見たときには「ドイツ軍戯作のアレ」とは思ったのだが、志の水準はぜんぜん違う。きちんと調べて書いた記事と格変化すら確認しないアレは全く別物だからだ。
* 蒿旭「扶桑の太空雄心-日本航天事業発展回顧与展望(上)」『航空世界』(2016年3期)pp.26-35.
* 蒿旭「扶桑の太空雄心-日本航天事業発展回顧与展望(下)」『航空世界』(2016年4期)pp.26-33.
まず日本の置き換えで扶桑を選ぶところでチョットズレている。太空を宇宙にしなかったのは中国語話者が古典的意味と混同しないようにするためだろう。雄心は野望や野心だとネガティブなイメージが入るのでさけたようにみえる。でも扶桑はやっぱりねえ。敷島とか瑞穂もあわないから日之本あたりかね。
■ まあドイツ軍ものの戯作に較べればね
なお、中身はヘンテコではない。まともな記事である。
そのあたりからすると日本のドイツ軍ものの戯作とは異なる。全然調べないので格変化がデタラメ、明らかな音写の誤りがよく出てくるアレとは比べ物にならない。
ドイツ人が日本軍ものと作ったとするなら全部語尾がアリマスなんじゃないの。指揮官が「実施せよデアリマス」やら海軍や警官までそんなアリマス語を使う。ほかにも敬語やら丁寧語とか雅言と俗言がデタラメでまじっているようなものだろう。
あとは珍名頻出ね。戯作では貴族階級に引っ張られた支配者系の名前が多用される。一般の名字とはズレている。そのなかにはプロイセンが少なくないのでさらにズレる。古プロイセンを征服したドイツ人支配者は現地の地名を名字にするからだ。
同じようにドイツ人が日本軍モノの戯作を作ったとして、出てくる名字のことごとくが比嘉、具志堅、金城、赤嶺で、NAKASONEが出てくるけど「多分、これは仲宗根のほう」みたいなイメージになると思う。沖縄戦ならともかく大本営やら連合艦隊がみんなそれは不自然さが目立つものだよ。
まあ、較べるのは失礼なものだ。「扶桑の太空雄心」を見たときには「ドイツ軍戯作のアレ」とは思ったのだが、志の水準はぜんぜん違う。きちんと調べて書いた記事と格変化すら確認しないアレは全く別物だからだ。
* 蒿旭「扶桑の太空雄心-日本航天事業発展回顧与展望(上)」『航空世界』(2016年3期)pp.26-35.
* 蒿旭「扶桑の太空雄心-日本航天事業発展回顧与展望(下)」『航空世界』(2016年4期)pp.26-33.
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