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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

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2012.03
17
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18:14
Category : ナショナリズム
 夕べ書いた「尖閣諸島に来るのも、ノルマでやっているんだろうね」の続きみたいなもんだけどね。



 昨3月16日、尖閣諸島で日本領海に侵入した中国公船が、今日はガス田を周航している。新華網によると、※ 中国海洋局は、別に4隻を加え6隻で艦隊を組み、ガス田周辺を航行している。

 法的には何の問題もない。ガス田は、日中どちらの領海でもない。強いて言えば、中国側EEZにあるが、EEZでは艦船は自由に航行できる。

 日本優位である尖閣諸島と異なり、ガス田では中国側がゲームをリードしている。日本としても、中間線から先にある中国側リグ設置そのものに文句はつけがたい。海底で日本側からも吸い取っている点を非難する程度である。日本にできるのは、とりあえず、毎日P-3Cで偵察し、状況を把握する程度である。

 神聖な領土での争いである。日本も威信をかけてリグを建てて採掘することもできる。日本側も中間線に沿ってリグを建てて、中国側にあるガスを吸い取ればお互い様になる。
 しかし、金銭的に割りに合わない。ガス田としては小規模であり、日本側が投資してもペイしない。そのため、P-3Cで偵察して抗議するだけである。

 実際には、尖閣も竹島も沖ノ鳥島も、ガス田と同じだ。実際には、何れも張り合うほどのメリットはない。※※ ガス田は、日本からすれば開発の利益がない。尖閣の石油も似た様なもので、コスト的にペイしない。尖閣と竹島はそれなりの好漁場であるが、実際に貼り合って、互いの国の関係をこじらせるほど魅力的な経済的利益は見込めないでもない。沖ノ鳥島は、陸地にも価値はなく、漁場としても全く魅力的ではない。

 領土問題も、実利からすれば全く引き合わない。莫大なコストを突っ込んで、しかも近隣国との摩擦を引き起こすだけ。ガス田、尖閣、竹島、沖ノ鳥島も、実利は産まない。
 ナショナリズムも面倒臭いよね。ほとんど利益を生み出さない島であっても、「領土は神聖」であり「血を流してでも守らなければならない」わけだ。そのために千金を費やし、近隣国と互いに非難を繰り返している。

 仕方がないことではあるが、非生産的である。合理的に考えれば、尖閣と竹島を売って、そのお金で北方領土でも買えばよい。19世紀末のアラスカ売買の例もある。でも、領土をお金で売り買いできない時代となった。中国人も韓国人も、領土をお金で買うつもりもない。ロシア人も売るつもりもない。もちろん、日本人も売り買いすることは許せない。

 いずれにせよ、ゲームを延々と続けるしかないわけだ。海保も、これから何年も、尖閣に巡視船を貼り付け続ける。海自も、飛行機で何年もガス田を偵察し続ける。
 国防での焦点は、中国とのゲームに移行している。ゲームに負けたくなければ、海軍戦力のアドバンテージを維持するしかない。本土防衛でしか使えない戦力は整理して、その分、海保、海自に廻すべきである。



「中国海監船編隊在東海油気田附近海域巡航」『新華網』(2012年03月17日15時29分)http://big5.xinhuanet.com/gate/big5/news.xinhuanet.com/politics/2012-03/17/c_111667891.htm

※※ 例外は北方領土で、択捉、国後は日本で1・2番目の面積を誇り、第3位の沖縄本島よりも大きく、利用可能な面積も広い。また、四島周辺漁場も魅力的である。
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