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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2012.08
04
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13:00
Category : ミリタリー
 ヘンテコな役職指定といえば、一人きりの分隊長をやったことがある。確か61分隊長だったか。一時期、分隊員なしだったのだが、分隊長指定はされたままだった。

 その時に分隊点検をやるという。分隊点検は年一回行う行事で、全職員を分隊ごとに整列させて、指揮官が検閲する行事。部長不在だったので、再先任の上司の科長が部長代行になって指揮官扈従でいなくなる。周囲が10人20人50人で2列横隊を形勢するなか、同じ面積を使って一人だけポツンと立っている。ボッチもいいところだった。

 伍長(最先任曹長)の、てんけーんという号令がかかり、指揮官が回ってくる。各分隊は頭の敬礼、これも海は独特で「し~ら~、ギッ」と語頭はサイレント気味で発声する。だが、わがボッチ分隊は当然、頭の敬礼はかけることもできない。声も出さず一人で普通に挙手礼して「61分隊」と間延びした申告するだけ。

 点検する将補は、ひと目で事情を察して「ン」とだけ言って通過。しかし、お付きの総務課長がね「分隊指導方針は何か」とか愚につかぬ事を言ってきた。分隊員がいないのに指導方針もないものだ。井側の父母かなにか、孟子あたりを言って素通りさせたがねえ。点検が終わったあとで所用あって本部に行ったのだが、将補は科長と己を見るなり、総務課長も真面目だよなあと言って笑っていた。

 あとは、分隊長会報にも出ろとかね。部下がいなくとも出ろと言われたよ。所属部の部長も「呼んだ人の面子があるから出ておけ」と言う。それならば仕方がないのだが。部では先頭の分隊で、分隊長でも部先任だったもので、現況報告や問題点について色々やらされる。とんだ面倒だった。しかも、今日の会報で決まったことを分隊員に確達しろ、その状況は次に報告とかね。

 あまりにも腹立たしかったので、後に一人だけ分隊員ができた時には、先任会報には常に参加するように命じた。「1曹だから充分に先任海曹です。他所との付き合いもあるので会報には必ず参加してください。あとで命令って件名つけたメールを送るから」と言ったら「普段は命令なんか一切しないクセに、こういう嫌がらせは喜んで」と言われたよ。知り合いの海曹だったが「◯◯さん」ではなく、常に先任と敬意を評して呼ぶことにもした。

 先任には色々嫌がらせをした。己はタバコを飲まないが、わざわざ「わかば」を買って、海曹士で話している中に「先任、言われた通り、タバコ買って来ました」とか、「教育隊(入ったことない)で先任は班長でしたので」とか嘘八百をつけてね。あと、3曹の階級章をつけてお手伝いしたこともあった。構内点検の前は膨大なペンキ塗りなのだが、作業員なんかいない。手伝おうとすると「駄目です」という。「草刈りはいいですけど、ペンキ塗りをやらせるわけにはいかない」と云う珍理論。だから、庶務係海曹から3曹のゴム階級章を二人分借りた。科長と二人でジャンパーに付けてお手伝いしたこともあった。什器の陰になる壁に、微妙に色味の違うペンキで落書きとかもしたけどね。

 定年寸前だった科長なんか、面白半分で40年前の円管服まで持ちだした。護衛艦の腹に「はるかぜ」とか艦名が書かれていたころのもの。少年自衛隊だったとき、3等海士か2等海士のころに貰ったのだろう。小さい部隊だからできることで、水上艦あたりじゃ絶対に無理だけれども。
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