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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2012.09
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01:04
Category : アニメ評
 高岡書店で『狼の口』4巻(久慈光久)をフライング購入。好きなマンガなので、帰りの汽車で面白く読ませて貰ったのだけれども。

 ちょっと、大げさかなと。そもそも蜂起そのものが、あったのかね?って疑われているスイス建国神話に乗せまくったマンガなんだがね。描写としてのギリシア火とか、溶かした鉛の描写、指火式鉄砲の破裂力とか、弩で地崩れおこすとか、大げさだねえと。

 もちろん、物語内部でのリアリティを壊すようなものではない。その描写によって、『狼の口』が面白く読めなくなることもないけど。

 読後、そのような観想を抱いていたら、物語の構造が『風雲たけし城』と同じと思ったよ。『狼の口』は関所攻略と、そこで起きるイベント描写を見せるマンガなわけだ。代官ヴォルフラムがたけしで、唯一キャラが立っている門番の騎士がストロング金剛なのかね。マンガで、各回出てきて、まず惨たらしく死んでしまうキャラは、たけし城での攻略参加者にあたるのだろう。

 イベントが城の防御設備、ギミックで攻略で起きることも同じ。特に『狼の口』3巻4巻では、主に戦闘が描写の対象となっている。ドラマの多くも、戦闘というイベントで進行する。その戦闘は盟約者団に拠る攻略戦であるが、敵はハプスブルグ兵というよりも、防御側のギミックだね。超えることができない跳ね橋、鉄格子攻略立ちはだかっている。この点も、『狼の口』は『たけし城』と同じ。『たけし城』でのイベントも、ほとんどは「悪魔の館」や「竜神池」ギミック攻略であったわけだ。

 さらに大きく見れば…、なんだろうね。竜退治の物語なのかな。多くの血を流して竜を倒す。話の筋からすれば、ヴァルターは最後の犠牲者になるんだろうねえ。







 以下、ネタバレ。

 代官ヴォルフラムと、ヴァルターの一騎打ちのいいとこで終わり。マイニングで侵入した盟約者団とハプスブルクの戦いは、白色彗星帝国攻略戦そっくりです。ただ、そこで瀕死の、水を望むハプスブルグ兵もまた人間として描かれているのはよかったですよ。水を飲ませたヒルダが、その兵が最後の力を振り絞って放った弩で殺される無常感もなかなか。
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