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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
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2012.10
13
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13:00
Category : ミリタリー
 「空母が人も金も時間も吸い込んでしまう」と中国でも危惧している。中国総参謀部の魏さん、史さんの「航母人員従厳訓練持証上崗」※ を読むことができたんだけど。まあ、結論は無いのだが、「空母って人もお金も吸い込むよね」という内容。空母整備には躊躇しないんだろうけど、そのコストについては部内的にも相当の覚悟が必要だと認識している。実際に香港観測だと「正規空母は限定的にして、VTOL空母にしたようがよくね?」という話も出ているとかいう。

 魏慶さん、史偉光さんの「航母人員従厳訓練持証上崗」では、空母に訓練と維持に金がかかることを強調している。項目立てとしては3部構成になっている。艦長養成に時間がかかる、搭乗員訓練に金と時間がかかる、米国が空母維持するコストは高いといった内容。後二者は珍しくないのだが、最初の艦艇要員も困っているといったあたりは注目すべき内容だろう。

 艦長に関して「操艦と航空作戦に通じた指揮官がいるよね」としている。「米国だと、空母艦長は少なくとも海軍生活20年のベテラン」と述べている。実際には、任官20年程度では駆逐艦長程度なのだが、艦長以下の要員をどうするかといった問題意識は正しいものだろう。なんせ、この間まで、中国には大型水上戦闘艦艇を持っていなかった。それなりの商船をコンバーションした補給艦といったものがあったのだけれども。戦闘艦としての大型艦には経験がない。

 また、具体的にパイロット等の経験と、大型艦での経験[科長クラス?]が必要と述べている。「航母艦長必須是飛行員或空勤軍官出身[中略]同時遴选上的後備航母艦長還必須有両棲攻撃艦」といっている。だが、西側でも望めない人材ではないのかね。まず能力的にどっちつかずになる。そもそも中国では、なかなか育成できない人材じゃない。艦載機パイロット等は、少数のヘリ要員しかいない。大型艦も少ない上に、任務も航海・運用・機関程度しかいない。

 希望する艦長級人材は、今から20年立たないと育成できないんじゃないかねえ。また、艦長以外にも、副長から初級士官まで、さらに下士官や、場合によれば水兵でも高練度の要員が必要だろうし。甲板作業を行う運用員、メンドイ大型蒸気タービンの面倒を見る機関員、狭い格納庫で機体・エンジン・武器をどうにかしないといけない航空整備員も養成しないといけないねえ。

 同時並行で、パイロット他も作らないといけない。記事でも指摘しているのだが基礎教育から初めて、離着艦できるまで持って行って、さらに作戦行動ができるまでしないといけない。また飛行場(ココじゃないかと言われている)や練習機(JL-9)から作る話で、これも金と時間を使う話である。

 何にしろ金のかかる話で、中国も陸軍泣かすしかないんじゃないのかね。海軍と、あとホットな第二砲兵、武警に金突っ込むには、陸軍と空軍を減らすしかない。とはいえ、日本と違って陸上戦力を一気に減らすことも難しい。長い陸上国境を持ち、インドとは睨み合い。ロシア、ベトナムとも仲が良くない。中央アジアも警戒する必要があるしね。

※ 魏慶、史偉光「航母人員従厳訓練持証上崗-建造与訓練、維修保養耗費驚」『数字国防』2011年第5期(2011.5)
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