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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2012.12
01
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13:00
Category : 有職故実
 60年前の新聞※ に、感嘆するほどの悪漢ぶりを見つけた。昭和30年、師走の29日に質屋に押し入った強盗の話なんだが、発砲した警官から拳銃を奪い逆にズドンという話。

 舞台は西巣鴨の某質店。そこに強盗が入ったと、某巡査が駆けつけるところから始まる。

 強盗を見つけて「撃つぞ」と拳銃を擬した巡査。しかし強盗は怯まない。『そんなものに驚くか』※ と徒手にて格闘を挑みかかる。巡査は咄嗟に発砲したものの、当たらない。そのまま両者つかみ合い、上になり下になる大乱闘をしたのだろう。だが、やはり警官、強盗を組み敷くことに成功する。

 その瞬間、強盗は隠した切出しナイフで下腹部を刺突、ついで手にも切りつける。怯んだ巡査が手離した拳銃を見事に奪取。強盗は、そのコルト38口径、銃番号は568898という。強盗は躊躇せずズトンズドンと2発発砲。一発は警官の脇腹に見事に命中。そのまま逃亡に成功したという話。

 もちろん、悪いのは強盗であり、その罪は軽くはない。しかし、そこには一種の力強さがある。拳銃なぞ当たるものかと踏み込み、あるいは組み伏せられても六分か八分かの切出しで窮地を逃れ、拳銃を奪い脚を止めたのは、アクション映画の筋書きそのものだ。

 もちろん、無責任な感想とは承知している。最近でもなく、親類縁者が被害を受けたわけでもない。当の強盗を実見すれば、おそらくは下卑た男と感じるのだろう。しかし、記事からはその力強さが魅力的に見えるのも事実なのである。もちろん俗悪映画での魅力であり、社会では称揚どころか凶悪犯罪であるが、見事なまでの悪漢ぶりに感心し、思わずメモ取っててしまったほどのやり取りでもある。

 なお、翌日の新聞によると、不首尾の警官は翌日には峠をこえ、全治1ヶ月で済んだとの由。



※ 「ピストル奪い射つ」(朝日新聞,1955年12月30日7面)
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