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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

プロフィール

文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2012.12
21
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13:00
Category : アニメ評
 国鉄の高田馬場駅で発車メロディーを聞いた時に、ふと「肉弾アトム」というフレーズが頭に浮かんだんだけど。どんな話かね。

 まず、アトムの時代だから、宇宙空間で核弾頭を抱いて敵を待つのでしょう。宇宙軍戦力が全滅したのに、地上決戦だ、戦車があるので負けないとかヘンなことをいう軍部に付き合わされた形。外惑星から援軍が来るまで陸上戦力で持ちこたえるのだとか言ってますけど、静止軌道あたりまで宇宙機雷まで撒かれて、月やらコロニーからの食料輸送も途絶えたので、地球人は餓死寸前だから意味は無い。

 多分最終回でアトムは敵艦隊迎撃のためドラム缶大の水爆にしがみつくようにして、宇宙に放置される。でもなかなか敵も来ない。3日も4日も漂流して、頼みの冷却水、一升瓶にいれた真水も流されてしまう。日差しを遮る唐傘も、戦争で生まれた砂粒大の極微小なジブリボロボロになる、そうして熱暴走したアトムは、混乱する意識の中で超巨大戦艦を発見するのです。「方向良し、距離良し、安全栓抜いた」みたいな感じで準備するのですけど、それは精神衰弱による勘違いで、実際には何の変哲もない流星に体当たりで犬死だったという。

 でも、その時、既に地球は既に終戦となっていて、みんなが街で大喜びをしている。ひときわ輝く流れ星みても「戦争が終わってみる星空は綺麗なもんだ」としか言われない。誰も宇宙に行って、戦って死んだアトムのことなんか思い出してもくれない…という救いようのない話じゃないかな。多分、ベトナム戦争の時代を反映しているのでしょう。

 いや、最近の萌えアニメしかしらない若い人には信じられないのでしょうけれども。昭和のアニメは結構、戦争体験が投影されてますから。

 『肉弾アトム』の最終回辺りだと、後に有名になるシーンがあるのですよ。アトムが敵前逃亡した兵隊に死刑を宣告し、銃殺するアレですけど、PTAからの抗議に手塚はキレるのです。

 アニメ版ではよくわかりにくいのですけど、漫画版では食糧不足の中、逃亡兵は食料を持ち出しているのです。それを理解しないと、手塚の「飢餓者が出る中で、中隊の乾麺包を一切合切盗まれた気持ちが分かるか!」という啖呵も理解出来ないのでしょう。比島での手塚の実体験が忍ばれるエピソードです。



2010年11月03日 MIXI日記より
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