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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2013.01
07
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13:00
Category : ミリタリー
 他国で争っている領土問題に口を出してもロクなことはなにもない。尖閣諸島で日中が争っているが、まず米国は巻き込まれまいとするだろう。たしかに、米国防権限法で「尖閣諸島に日米安保適用」が盛り込まれたけれども。実際には巻き込まれまいとするのが米国の選択だろうね。

 『鏡報』最新号に、閔さんの「美国:一『魚』釣両国」※という記事が掲載されている。米国は、尖閣問題で両国から利益を得ようとソロバン弾いているんじゃね?と、興味ふかい主張をされています。中国の人の記事なんで「釣魚島が中国のモノ」「日本の主張には矛盾がある」という前提なんだが、記事中ではそのあたりの泥仕合には全く言及しない。米国がどういう立場にあるのかに絞った内容も、非常によろしいものです。

 閔さんは「米国はリップサービスで日中双方をを満足させた」と書いています。「美国盤算:一『魚』釣両国」という一章です。まず、米国は、尖閣諸島問題に関する立場として、3つの原則を常々述べている。
 1 尖閣諸島は日米安保の適用範囲
 2 米国は日中の領土係争には関与しない
 3 日中が冷静に処理することを望む
このように説明した上で、1で日本人を喜ばせ、2で中国人を喜ばせ、3でアメリカを巻き込まないでくれよといっている。そして「拿小小的一尾魚―釣魚島、釣了中日両国」と小括しています。あんな小さな島一個で、日中両国を手玉にとったというわけです。

 米国の立場は、確かに中国にとっても悪いものではない。日米安保の範囲内という発言は日本に有利で中国に不利ではある。しかし、米国が領土係争に関与せず、積極的関与をしないとする部分は、日本に不利であり、中国に有利とも言える。

 国防権限法での「日米安保の範囲内」という言質もリップサービス程度と弁えるべきだろうね。尖閣諸島の問題について、米国は言葉以外にはなにもくれないだろう。米中も軍事力を貼り合うゲームをしている。中国が尖閣に拘束される点は米国も歓迎すべきで、日本に情報をくれたりはする。しかし、関与は真っ平御免も米国の立場であるね。

 領土問題は夫婦喧嘩みたいなものだ。当事国は必死だが、他国からみて大した問題ではない。日中は尖閣諸島は自国のものだと主張している。国民国家にとって領土は神聖である。島をを失えば、その政府は倒れる。本来はナショナリズムを抑えるべき日中政府も、領土問題では一歩も引けないわけだ。

 しかし、他国から見ればどうでもいい話である。尖閣諸島は無人島である。尖閣諸島がどうなろうと、米国には何の影響もない。下手な介入をして、日中どちらかに30年50年100年恨まれるとなるとたまったものではない。

 尖閣諸島の紛争で、米国は積極的に介入できない。もちろん、日本は日米安保の影響力を利用しようとする。しかし、中国は米国が関与できないように立ちまわる。※※ そして、米国は両国から恨まれないように立ちまわる。やっても口先だけで利益を得ようとする程度。そんな形で落ち着くのだろうよ。



 ※ 閔之才「美国:一『魚』釣両国」『鏡報』426(香港,鏡報文化企業有限公司,2013.1)pp.16-19.

 ※※ さすがに「日本を軍事的排除して、武装した兵隊を揚げて占拠する」とかやると、日米安保が動き出す可能性が高いねえ。それ以前に、日本側海空戦力を掻い潜らないといけないし、その後に日本側に奪回されて完全占領される可能性も高いし。
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