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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
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2013.01
26
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13:00
Category : ミリタリー
 中国は米国と戦う段になったら、中国は艦隊現存主義を採るのではないか。

 制海権をとるためには、大雑把にいえば艦隊決戦と艦隊現存主義という方法がある。艦隊決戦をして敵の艦隊を撃破して広い海面で制海権を打ち立てる。あるいは戦闘を避けて艦隊を現存し、少なくとも自国周辺の狭い範囲だけでも制海権を確保する※ という方法である。

 これから多少頑張っても、中国海軍が米海軍と対等まで成長すること難しい。米海軍は質量ともに強力である。今のところ米海軍は原子力空母10隻と攻撃原潜60隻、イージス艦80隻を擁している。中国海軍が持つ外洋戦力は実用の怪しい空母1隻、使えそうな潜水艦と水上艦がそれぞれ20隻程度に過ぎない。海上航空戦力の差異や、質的要素を考慮すると、その差は絶望的なまで開く。

 中国海軍では、西太平洋に所在する米海軍とよくて相打ちである。能力的に劣勢な空母1隻、潜水艦20、水上艦20では、どう上手くやっても空母1-2隻程度の艦隊と相打ちするのがせいぜいになる。空母1-2隻は、西太平洋に常時展開する程度にすぎない。

 相打ちでは、中国は困る。頑張って相打ちまで持ち込んでも、中国にとっては破滅である。西太平洋にいる米艦隊を全滅させても、中国海軍も大損害を受ければ、他方面から展開してくる米艦隊に太刀打ちできない。その時には、中国は沿岸部での制海権を奪われ手しまう。沿岸部での制海権を奪われれば、中国は手も足も出ない。内陸に引き釣りこんで本土決戦をやるしかない。

 中国は艦隊決戦を回避するしかない。少なくとも、外洋艦隊が保全され、それに沿岸戦力、小艦艇や地対艦ミサイルを組み合わせれば、米艦隊も沿岸部には、ウカと近寄れない。沿岸部に近寄れなければ、海軍力による中国本土への大規模な攻撃は防ぐことができる。

 中国は、米国と戦うとした場合、艦隊決戦と艦隊現存主義であれば、後者を選ぶ。記述した通り、勝ち目の問題がある。また、中国が海軍力に期待する機能も、沿岸部を手堅く守ることを選ぶ。中国にとって海軍力は、海の向こうにある利益を確保する手段というよりは、近世以来の海からの侵攻、海軍力による侵略を防ぐ道具である。他にも、沿岸交通や漁業、沿岸部での戦略原潜の護衛といった目的もどうにか達成できる。

 中国は、第2列島線まで出ての決戦※※ はやらないだろう。もちろん、潜水艦や基地航空戦力といった戦力が出張って、漸減や哨戒を行う程度はやる。場合によれば通商破壊や、混乱を起こすための機雷戦を行うかもしれない。しかし、主力水上艦隊、外洋戦力を下手にスリ減らしてしまうと、中国沿岸での制海権も失ってしまうのである。



※ 艦隊現存主義はあまり評判が良くないが、少なくとも、ある程度の戦力の艦隊が生き残っていれば、その支配海域には、そうそうに侵入することはできない。太平洋戦争であれば、マリアナ決戦以前には、米機動部隊も内南洋から内側には入って来ていない。慎重にニューギニア以北、具体的にはパラオ-トラック-マーシャルの線まででしか行動していない。

※※ そもそも、第2列島線云々は、海軍による漸減・哨戒の限界を示す目安程度ではないか。
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