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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
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2013.02
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Category : 未分類
 日米との戦争になれば、中国空母「遼寧」は黄海の孤独な女王になるんじゃないかな。まあ、中国と日米ともゲームに留めるので、冷戦化や熱戦が考えがたいのだけれども。かりに戦時なると、沈められると政治的なダメージになるし、沿海での制海達成に影響する。空母である遼寧が存在していることによって、中国沿岸に近寄りがたい効果もあるわけだからねえ。あるいは、黄海もチョット怖いので、渤海の孤独な女王になるのかもしれないけど。

 「遼寧」の母港が青島と報道された。日経新聞「中国空母「遼寧」、青島を母港に 初の専用軍港」ほかである。骨子は、専用岸壁が整備されたということだ。

 米空母の場合には、横須賀の13号岸壁がそれだった。通常空母しか配備されていない時代に、原子力空母ニミッツ級にあわせて作っていたのは防衛施設庁も強心臓だと思ったよ。まあ、米海軍も施設庁、海自も、横須賀市との共生関係を損なわないために色々やっていたから、原子力空母配備も上手く行ったのだろうけどね。

 13号岸壁の例から考えると「遼寧」用岸壁は、それなりに特化した設計になっているのだろう。専用岸壁は、空母を横付けできる水深だけではなく、空母の能力やレイアウトに合致した電気・給汽・給水・通信供給設備を備える必要がある。停泊中には陸上電気をもらったほうが手間はかからない。原子力を含む蒸気艦であれば、ボイラを止めるためにも送汽は必要になる。ほかにも、飛べない艦載機等、大重量物を飛行甲板まで持ち上げる専用クレーンがあるのかもしれない。※ 実際に、朝日新聞からの孫引きだが、新華社電によると『埠頭(ふとう)や給油施設などを備え、空母を停泊させる能力があることを証明した』とある。

 近隣に飛行場も整備されるのだろう。これまでは、渤海北部の葫蘆島-秦皇島に訓練用飛行場があったのだが、500kmも離れていると塩梅も悪い。なるべく近く、できれば陸上移動も難しくない程度の距離、横須賀から厚木程度の距離で飛行場を確保し、艦載機専用の施設をつくるのだろう。青島や大連には海軍の飛行場も多いので、適当な場所に間借りする形が一番安くできる。

 ただ、「遼寧」関連の整備が進んだからといっても、日米中の海軍力のバランスが大きく変わるものでもない。「遼寧」や関連施設整備は、中国海軍力発達の表象ではあるものの、単艦で日本、米国に優位に立つものでもない。また「遼寧」自体が試作品や練習空母の類にすぎない。空母やそれに乗せる艦載機も、まともに空母を使ったことのないソ連・ロシア系の技術である。

「遼寧」やそれ以降の国産空母ができたとしても、米国と対等に戦えるものでもないし、日本相手でも相当に厳しい。戦時に第1列島線を超えるのは危険であるし、東シナ海で活動するのもリスクを伴う。その上、中国国産空母計画も縮小するという話もある。戦時の使い道としては、積極的な行動には使わず、艦隊現存主義での制海権獲得程度ではないのか。

 中国空母が存在することにより、重要な沿岸での制海権を確保するといったものだろう。ただし、上海周辺の長江デルタも、広州・深圳・香港周辺の珠江デルタも外海にむき出しになっている。艦隊を置いても、本気になった米軍には早晩に叩かれる。

 中国にとっての瀬戸内海である、渤海に置く程度ではないのかね。渤海は防護しやすく、重要性も高い。そこに配置して、米国、あるいは日米海空戦力にプレッシャーを与えて、渤海と黄海北部の海上交通、弾道弾潜水艦をを確保するあたりが限界ではないか。

 まあ、「遼寧」は戦時には「黄海の孤独な女王」あるいは「渤海の孤独な女王」になるんじゃないのかね。



※ 海南島や寧波・舟山でも、入港できる程度の岸壁を準備するんじゃないのかね。ブイ係留だと乗員も面白くないし、補給も面倒くさいからねえ。
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