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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
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2013.05
02
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13:00
Category : 中国
 日米安保の適用範囲という言質に意味があるのだろうか?

 日米防衛相会談で「尖閣諸島(沖縄県石垣市)が日米安全保障条約の適用対象であることを確認」と報道がある。

 しかし、これによって尖閣諸島問題が変化するわけでもない。アメリカの立場は不介入であるためだ。

 今回の発言は、アメリカのリップサービスである。前にも書いた話だが、アメリカは日中双方にリップサービスをしている。日本には「尖閣諸島は日米安保の適用範囲」と言って、日本人の歓心を買う。中国には「米国は日中の領土係争には関与しない」と言って、中国に恩を売る。そして領土問題に関わり合いたくないので「日中が冷静に処理することを望む」と念を押している。

 具体的には、前に書いたとおり(「日中両方へのリップサービス」)。閔之才さんが『鏡報』※※ で指摘したように、アメリカは口先で日中両国に恩を売っている立場にある。

 尖閣が日米安保の対象である点の確認も、尖閣諸島のいざこざにアメリカが介入するというものではない。小野寺防衛相がアメリカに行って「尖閣諸島が日米安保の適用対象」という言質を取った。しかし、それは一般的に適用対象であると言っているだけの話にすぎない。今の尖閣諸島問題に、軍事的に介入しますよというものではない。

 そもそもアメリカにとって尖閣問題は、巻き込まれたくない問題である。もともと他所の国同士の、しかも無人島をめぐっての喧嘩にすぎない。どうでもいい問題であり、巻き込まれるのは面倒そのものである。

 アメリカには尖閣諸島で軍事介入する気はさらさらない。他所の国の無人島のために米軍を動かし、米軍人が血を流す危険を犯すことはなんとしても避けなければならない事態である。しかも、日本側について介入すれば中国側から恨みを買ってしまう。

 防衛相の確認は、中国側に日米が日米安保を見せつける効果はあるだろう。折にふれて見せつけるのは悪くはない。

 しかし、日本にとって、尖閣諸島問題を有利にするものでも不利にするものでもない。
 抑止効果も間抜けな話である。尖閣問題での熱戦化は、日中ともに回避したいと考えている。そしてアメリカも回避したいと考えている。その熱戦化を抑止する効果というのはマヌケなことだ。※※※



※ 「尖閣への一方的行為に反対 中国牽制、安保条約適用を確認」『MSN 産経ニュース』(産経新聞,2013.4.30)http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130430/plc13043010440016-n1.htm
   会談中の確認事項「尖閣諸島の現状変更を試みるいかなる力による一方的な行為にも反対する」とはいうのは、日本側の既成事実の積み増し、たとえば公務員常駐のようなことをするなよ、という釘刺しでもある。

※※ 閔之才「美国:一『魚』釣両国」『鏡報』426(香港,鏡報文化企業有限公司,2013.1)pp.16-19.

※※※ 確認しようがしまいが、日米同盟の海空軍力が中国側、政治的発言をする軍部への重石になっていることは変わらない。
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