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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

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2013.05
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Category : 未分類
 フランス・スウェーデンでは、原発への侵入は容易だった。岩波『科学』の最新号には、佐藤暁さんの「核テロの脅威について考える」※ が掲載されている。そのなかで、フランスとスウェーデンの原発が、テロの危険性を指摘するグリンピース活動家により、易易と侵入を許した例が挙げられている。

 フランスのノシャン・スル・セーヌの原発では、9人が格納容器上に登攀し「楽々成功」と書いた幟を建てられたという。2011年12月5日のことである。

 翌2012年5月3日、同じくフランス、ピュジェの原発には、パラグライダーで侵入され、発煙筒を投下された。

 10月9日には、スウェーデンのリングハル原発ではストレス・テストと書いたツナギを着た活動家の侵入を許している。

 やる気になれば、50人もいれば、原発への侵入は可能だということだ。その後に、原発を暴走させるのもそれほど難しいことでもないらしい。佐藤さんによれば、アメリカの原発テロ対策では、テロリストは侵入から50分で原子炉が制御不能にできる見積もりを採用しているという。原発の知識を持つ、または原発制御室で働いたことがある人間が一人でもいれば、テロは比較的簡単にできるということだろう。

 実際に、警察や自衛隊の警備でも、原発を厳重に防備することは難しい。完全な防備をするためには、人は何人いても足りない形になるのではないか。そもそも、どちらもとりあえずの貼り付け警備と、なにかあったときの増援しか考えていない。

 警察も自衛隊も真剣に防備を考えているのだろう。核施設がある警察署の警備課に背広で行ったことがある。まず警備課なので、奥まったところにあるのだが、前の部屋では、大量のMP-5を並べて整備していた。(こっち見ないでと言われたけどね) 自衛隊でも、陸自は対テロで色々準備している。海の特警行った連中の話を聞くと、待機とか相当掛かっているらしい。

 だが、貼り付け警備要員はそれほどは確保できない。有事にはともかく、平時の配備数は大した数ではない。警察国家フランスですら成功した施設侵入が、日本で防止できるとも思えない。

 原発は、テロ対策でも面倒なものなわけだ。今までは安全神話に乗っかっていたが、3.11では、操作員も「放棄する」と言い出すほど責任感に乏しく、そもそも自然災害にも強いわけでもない。その上、テロ対策にも相当の手当をしなければならない。戦時には防備戦力を吸い取られる。こうなると、あまりいい所もない。

 まあ原発は、動かさないが正解なんだろう。金に目が眩んで安全だから動かす※ というヤツもどうかしている。リスクが大きすぎる上に、扱っている会社がアレすぎる。操作員の素養や、災害時の備えもプアだった。その上、テロ対策だが、ここでも電力会社は自己負担を限界までケチることは間違いない。電力会社が運用する限り、再稼働に堪える代物でもない。全廃するか、半端ないエネルギー価格上昇に備えて、安全なヤツだけをモスボールしとくかに留めたほうがいいんじゃないの。



※ 佐藤暁「核テロの脅威について考える」『科学』(岩波書店,2013.4)pp.0553-0561

※※ 選挙の時には原発を動かさないとかいって、選挙に勝ったあとでは動かすと言い出すのも酷いもんだと思うね
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Comment

非公開コメント

原発テロ対策

イスラエルの原発だったら、射殺されてしまう気がします。イランや北朝鮮の原発でも…( ̄▽ ̄;)

No title

80年代にはスーパーフェニックスの工事現場にRPGが何発か打ち込まれたこともあります。

実は、福島では2009年に原発テロを想定した避難訓練もしたことあるのですが、
犯人グループは近くの別荘に立て篭もるという都合の良いシナリオでした。その犯人達、事前に50発も迫撃砲撃ち込んでるという想定なのに、そそくさと逃げるわけ無い筈なんですがね。
行政関係者をその気にさせる程度ならそれでもいいですけど。