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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2013.05
26
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Category : ミリタリー
 80年代には、未来の鉄砲はブルパップになるみたいな話があったのだが。ブルパップ自体はそれ以前からあった。終戦から5年目には、次世代小銃としてトライアルまでされていたらしい。

 英国は50年代にはブルパップを作り、トライアルを行なっていた。昭和26年の"Ordnance"に英国新小銃を紹介する記事がある。self-loading rifle、自動装填銃としているあたりは愛嬌か。著作権保護期間を経過しているので写真ほか記事を丸ごと載せる。一見して英現用小銃と相当に類似している事がわかるだろう。銃床周りや、光学照準器を標準装備しているあたりは、L85小銃との縁戚関係を示している。

 検索してみると、この小銃はEM-2 http://en.wikipedia.org/wiki/EM-2_rifleとのこと。NATO標準口径を決めるときに英国が提示した.280(7mm)と組み合わせた鉄砲である。

 ただし、口径が.308に決まったあとに、EM-2もお役御免となった様子である。EM-2はボアアップして.308としたタイプも作られたようだが、結局はベルギー製のFALになってしまっている。

 原因は、上記リンクでは、.308に耐えられなかったように書いてある。だが、後に作られたL-85の評判が悪いあたりを考慮すると、同じように回転不良ほかがあっても不思議はないだろう。他にもブルパップが受け入れられなかったといった話もあったのかもしれない。

 ブルパップ自体は今でも残っている。80年代ころに、英仏墺で制式小銃になり、将来はブルパップになるのではないかといった予感もあった。なんせその時分は『ポケットの中の戦争』でもジムのマシンガンがブルパップになっていた。その後には特に流行るものでもないが、廃るものでもなく今に続いている。大国だと新中国が採用している。アデンに派遣した連中は、ブルパップ式にした新型小銃を持っていっている。

 珍しいものだと、ボルトアクションのブルパップを見たことがある。22口径の競技銃だが、話を聞くとアンシュッツで作っているのか、アンシュッツのアクションを載せ替えるブルパップ銃床があるだかだった。なんでも、頬付けしたままで弾を込められる(競技銃は単発)ことが利点だとかとのこと。

英国ライフル

"NEW BRITISH RIFLE""Ordnance" (American Ordnance Association,1951)1951Nov-Dec,p.430
なお、無署名かつ発行後50年を経過しているため、著作権による保護期間は終了している。
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95式自動歩槍は特殊部隊や精鋭部隊に集中配備して、一般部隊には従来式の03式自動歩槍を宛がっているらしいね。