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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
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2013.06
06
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Category : 未分類
 果たして、個人がここまでの情報を入手できるのだろうか?

 加賀孝英さんは「中国、米に“土下座” 尖閣上陸『3時間でいい』と懇願」で、「外務省関係者」、「複数の米国防総省関係者」、「旧知の中国人民解放軍幹部」から情報を仕入れたとある。

 記事での主張は、現政権ヨイショだ。「安倍首相が毅然たる態度で進めてきた独自外交戦略が[習政権の権力基盤を崩壊させるほど]効いているのだ。その安倍外交の成果を中国の工作で潰され」るほどであるという。そうとも思えないのだが、それはさておく。

 加賀さんは、その結論を得るため、外務省、米国防総省、人民解放軍の関係者談話を引っ張って来ている。
 外務省関係者は会談の行方をこう語る。
「[中略]」
 以下、複数の米国防総省関係者から入手した情報だ。
「[中略]」
 米国防総省関係者は続ける。
「[中略]」
 今回の米中首脳会談について、旧知の中国人民解放軍幹部は「習主席が仕掛けた大バクチだ」といい、こう続ける。
「[以下略]」
どう読んでも外務省、国防総省、人民解放軍と全ての関係者に直接聴取した形になっている。この記事を読んでも、また以前の記事※※ を読んでもそうである。外務省で聞いてきた話を「外務省関係者によると『国防総省、人民解放軍によると』」としているわけではない。

 加賀さんは、普段は国内事情を追いかけている。国立国会図書館の記事検索を見ると、小沢一郎さん、鈴木宗男さん、尾崎豊さんを追いかけ、それ以前は道路公団、土地買い上げのスキャンダルを記事にしている。また、ZAKZAKの著者紹介でも「月刊『文藝春秋』で『尾崎豊の遺書・全文公開』を発表し、大きな話題となった。」としている。

 これまで、加賀さんは海外事情を追いかけていない。その加賀さんが、外務省や国防総省、人民解放軍から個人的なつながりから情報を集めたとしている。事実とすれば素晴らしい取材力であるが、果たして真実だろうかと眉に唾をつけたくなってしまう。せめて、どの部署の、どの水準の地位にあるのか程度はないと、どうも信じがたい。

 接点を持っていると思えない人が、関係筋によるととする記事には、どうしても胡乱なものを感じる。本来、その手の活動をしていない人が、いきなり関係筋・消息筋といった言い方は怪訝なのである。

 国防総省の友人や人民解放軍の旧友からの情報といった書きぶりには、昔のクロレラ広告でのやり方を連想してしまう。昔、クロレラの広告があったのはご存知だろう。そこに「心の病が治った」「引きこもりが家から出るようになった」といった誇大広告があった。本当か?という追求に対して、「実際に手紙が来ていて、それを転載しただけ」と答えた企業があった。国防総省や人民解放軍の話を聞くと、同じように「オレ、実際にそう聞いたから」ではないかという疑念をいだいてしまうのである。

 信頼性を出すには、人名はともかく、それらしい部署や役職名をつけるべきだろう。また、どの状況でその情報に接したかも付け加えないことには真実味は醸成されないのではないか。



※  加賀孝英「中国、米に“土下座” 尖閣上陸『3時間でいい』と懇願」『ZAKZAK』(産経新聞,2013.6.5)http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130605/plt1306050709000-n1.htm
   この記事について信頼性に疑問を持たないツイートも興味ふかい。https://twitter.com/search?q=http%3A%2F%2Fwww.zakzak.co.jp%2Fsociety%2Fpolitics%2Fnews%2F20130605%2Fplt1306050709000-n1.htm 読者層が要求している、読みたい内容なのだろう。

※※ 加賀さんが5月9日に書いた「中韓タッグで「安倍政権潰し」を画策情報 国内の“反日勢力”も呼応」では、「旧知の米国防総省関係者」(pp.1-2)が語った内容について「これらを、日本の情報当局や外務省は把握しているのか。」(p.2)と、述べており、両者は別々のソースであることを主張している。http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20130509/plt1305090708001-n1.htm
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