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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2013.07
06
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Category : 有職故実
 選挙の季節だが。

 自衛隊は票にならない。色気を出して、比例全国区で出馬する奴はいるが、概ね落ちるのが実態だ。特に昔は人選がよろしくなかった。内局まわりの文官を出しても兵隊は支持しない。だいたい、防衛庁を防衛省にしようの類をいった所で、兵隊は誰も支持しない。

 10年以上前の話だが、選挙期間中、横須賀総監部正門で、文官上がりとその運動員が朝夕に挨拶していたが、無駄な努力だった。見る限りは誰もまともに取り合っていない。取り合う可能性があるとすれば、顔見知り、まあ防衛省幹部とされる2佐以上の位なものか。その2佐以上の影響力を期待しているのかもしれないが、海自だとその辺りは概ねいなす。知り合いだから、上のクラスがそう言っているからといっても、政治からは距離をとる。政治的中立性云々というよりも、危うきに近づかずというやつだ。

 ただ、その選挙では、防衛省出身候補者は、ある程度上のほうの攻略は成功した様子だった。判断をした関係者は定年しただろうから言うのだけれども。選挙期間に、赤いロゴで「DF」とした、ディフェンス・フォーラムという怪しい機関紙が、自衛隊の文書交換機能を使って回ってきた。防衛についての社団法人かなにかは知らないが、その中身は選挙運動そのもの。

 課長・係長と話して「業務中に、業務として回覧するのはマズイよね」ということにして、非公式に接受数の記録を取って、回覧しない経緯をメモして、当日のテレビと一緒にデジカメでとって、シュレッダーにかけた。シュレッダーに投入するところもデジカメで取っておいた。記録は複数作って封筒に詰めて封印して保管しといた。

 いまから思えば「DF」の一部も保管しておいたほうがよかったかもしれない。内容は、「如何に防衛省出身者に投票しなければならないか」を力説するもの。確か候補者は自民党×5(くらい)、民主党×1だが、防衛省職員1種あたりの連中が並んでいたので、見ただけでダメだと思った。

 そういえば、その「DF」総監部の自転車のカゴに突っ込んであるのも見たが、誰が突っ込んだのかまでは知らない。

 その選挙では、防衛省出身者は気持ちいいくらいに落ちた。そのあと、また「DF」が回ってきたが、これが傑作。運動員が隊員を逆恨みしているのだよ。「先輩であるOBが朝夕挨拶しているのに隊員は誰も挨拶しない」とかね。「こいつら世間とズレている」と思ったよ。

 まあ、当選するのは、陸の兵隊上がりのあの人位ではないのかな。兵隊として海外で活躍みたいな話で押し出して当籤したけど。あの派遣そのものも話題作りにしか見えない。その後の「右を取り込みさえすればいいだろう」という、節操のない主張発言について、防衛省前にある事務所を見るにつけて嫌悪感をもったものだ。

 陸自は政治志向がある。60年代ころから「陸より海空だろ」という風潮に危機感を抱いて、政治力を伸ばそうとしている。85年の朝日新聞「海空重視論が急浮上」※ では、自民党防衛族でももともと海空重視論がコンセンサスであり、それが表面化しただけである。それに反発した陸自OB議員が陸自に政治力が必要云々の話が出ている。

 とはいえ、兵隊上がりも、出ても参議院で一人がいいところではないか。例の議員も改選だが、自民が強いから当籤するだろう。だが、海外旅行は10年近く前で、神通力も落ちている。だから、前回の得票25万、党内6位の位置からは滑り落ちるんじゃないかね。

 むしろ、自衛隊が選挙で強いのは地方議会か。地元で長くやった准尉・先任クラスは強い。部下の親父がそれだったのだが、トップ当選だったとのこと。先任クラスなら、隊内の有権者はみんな知っている。自衛隊があるようなところは、概ね人口も少ない。あの横須賀、呉でも急速に人口が減少している。そういったあたりの市議会町村議会なら、自衛隊票で勝てるだろう。

 まあ、コレが首長になると難しいのだが。



※ 「海空重視論が急浮上」『朝日新聞』(朝日新聞,1985.9.29)朝刊 p.2
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Comment

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陸のあの人と言うとミスターシュガーのことでしょうか。

普天間問題で田中防衛大臣(当時)を口を極めて糾弾していた姿をよく覚えています。
「海兵隊を沖縄から出したら抑止力は維持出来るか出来ないか」という質問でした。

民主党は辺野古移設の方針に転換した後だったから
「維持出来ない」としか答えられない事は判った上での質問です。
要するに「防衛問題の専門家」が「素人大臣」を啓蒙してやるという演出だったらしいです。

ちなみに田中防衛大臣の後任は評論家上がりの森本大臣でしたが、
この人は海兵隊は県外に出しても抑止力は維持出来る、沖縄に常駐するのは政治的事情だ、との考えでした。
森本大臣は就任後何度もそのことを発言していましたが、
ミスターシュガーが食って掛かったという話は最後まで聞きませんでしたね。

No title

自衛隊出の首長と言うと90年代に北海道の恵庭に居たはずです。
小工出身で九州生まれでしたが、多選批判や敵失と部隊関係者の票を手堅く纏めた筈です。
ただ本人も前任者と同じ様な事をやらかして1期限りでした。

No title

彼に限らず森本大臣の「海兵隊の抑止力は沖縄県外でも維持出来る。沖縄に居る理由は他に受け入れてくれる所がないから」と言う論に対して反論した人は居ないんじゃないでしょうか。

元空自の人も移設を推進する政治家の立場としては最低と言いましたが、その論自体には何も言っていませんし。

ミスターシュガーは「海兵隊を県外に出したら抑止力が維持出来るか否か」と問い詰めたわけだから、
彼自身は県外に出したら軍事的にアウトだと思っていたのでしょう。

あと、県外に出すのは軍事的にはOKだが、政治的に無理と言う森本大臣の見解ですが、
反論する人が居ないと言うより在沖縄メディア以外、本土の政治家もメディアもほとんど黙殺しているのが実情だと思います。

かつてマスコミは普天間問題を散々取り上げていましたが、
在沖縄海兵隊の能力や運用を分析して本土移転の可能性を論ずるなんて所は皆無でした。
結局面倒くさい海兵隊は沖縄に押し込んでおけというのが本音なんでしょうね。

エントリーの趣旨からだいぶん外れた内容なので、この件について述べるのはここまでにさせていただきます。