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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2013.11
06
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12:00
Category : ミリタリー
 水際地雷敷設の専用装備、94式水際地雷敷設装置は本当に必要なのだろうか。

 水際地雷は、すいさいじらいと読む小型機雷で陸自が使用する。今の御時世に使い道があるかはともかく、持っていても悪いものではない。

 ただし、この水際地雷について、陸上からの敷設に過適応した専用敷設装置は塩梅がわるいのではないか。陸自は、水際地雷について基本的に94式水際地雷敷設装置で敷設する算段にある。これは水陸両用車であり、今ある水際地雷2種類にのみ適合した専用艤装を持っている。

 94式には、柔軟性がなく、専用機雷しか使えず、船舶としての性能が低いといった点は、問題視されるべきである。

 まず、完全に機械化されているので、融通が効かない。使えるのは既存の水際地雷だけであり、対上陸用機雷の傑作であるマンタや、ステルス性の高いROCKANは使えない。進入航路や入港航路にピンポイントで置くのも適していない。

 また、今ある水際地雷の形状では駄目になると、敷設装置も駄目になる。水際地雷については、旧海軍が作った水際機雷(これは「みずぎわきらい」と読む)と同規模と、相当小さめに作られている。※ そして、水際機雷は軽すぎて波に洗われて移動するといった問題も提起されていた。

 そして、船舶としての性能が低すぎる。陸上から泛水できる点は発明であるが、水上速度はおそく、海洋状況の悪化に弱い。気象海況が静謐でないと使えない。陸自は緻密に、幾何学的なパターンで幾何学的に面的なパターンで機雷原を作ろうとしている。だが、風風が吹けば船位保持に苦労する。あまりうまく行くとは思えない。

 水際地雷そのものは悪くはない。ただし、専用敷設装置を主用する方法は、あまり良いとは思えない。

 実際には、舟でバラ撒いたほうが良くはないか。そちらのほうが柔軟性があり、数も揃えられる。確かに、施設科が持つ折りたたみ舟艇や、渡河作業用舟艇は小さすぎる。機雷敷設は可能であるが、容易ではない。しかし、漁船でも入手すれば、問題は解決する。甲板はそれなりに広い。自動化こそできないが、どのような機雷でも敷設できる。木製レールに載せた機雷を、ありあまる兵員に蹴りこませれば94式同等の敷設効率を実現できる。水上での運動性や速力、海洋状況への耐性も強い。

 漁船入手は容易だ。別に購入する必要はない。隊員に操縦させる借上や、緊迫状況下でなければ、機雷敷設作業を丸投げする役務調達で十分である。やたら高価になる専用装置を購入し維持するよりも、漁船を借りたほうが経済的だろう。



※ 旧海軍水際機雷は、15-20kg、陸自の水際地雷は40kg。
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No title

漁船貸してくれないんですよねえ
湾岸戦争で車両運搬船(RORO船)の出動を日本の運送会社が拒否した歴史はいまも語り草
RORO船で戦車の輸送してくれたら700億ドルなんていらなかったんですが

いざという時、民間が戦争に協力してくれるなら
いろいろ便利なんですが、正直期待薄っぽいです