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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2010.09
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Category : ミリタリー
 『ゆとり上陸作戦』で言及したRORO船の喫水について少々。

 ちょっと古いが、"Jane's Merchant Ships 1993"で調べてみた。
RORO船の喫水なんだが、だいたい5000tの(総トン)以上となると喫水6mは超えてしまうようだ。

 あんまり喫水の浅い船もないのだが、そのあたりを中心に控えてきた分を次に示す。
"Nordqueen" 170×23×7.6m 19kt 17900gt/11400dwt
"Auto Premier" 126×19×6.2m 20kt 11600gt/4400dwt
"Delos Cariier" 100×18×5.7m 18kt 4900gt/3040dwt
"Cap Afrique" 108×16×5.0m 17kt 1590gt/2400dwt
"Nusa Mulia" 115×17.6×5.7m 17kt 1600gt/2900dwt

 Nordqueen以外は沿岸用であって、あんまり外洋に出るような船ではない。それでも喫水は深く-5m岸壁では対応できない。(最低で喫水-0.5~1.0mは必要)

 RORO船の喫水は浅い、と主張する人がいる。それは国内用、内水や沿岸用の瀬渡しやフェリーを合算した統計を見誤ったのだろう。
 「喫水が浅い」とする根拠に、日本財団の『国際海事情報シリーズ76 タイ国におけるフェリー網整備に関する調査』の『世界のRO-RO船の設計喫水値の分布』を挙げている。だが、この統計は「喫水 0m~2.99m」を含んでいることから分かるように、明らかに瀬渡しを含んだものだ。

 外洋に出られる船という前提なら、さらに兵站に使えるようなRORO船という見地に立てば、「RORO船の喫水は浅い」とは言えない。無理して浅い船を持ってきても、好天時しか航海できないとか、搭載量が少ないのでねずみ便やアリ輸送ほどではないにせよ、効率が上がらない。

 もともとは米事前集積船の類をイメージして、RORO船を上陸船団に含めようというイメージだったのだろう。しかしT-AKRの類はRORO船の中でも別格に大きく、別出しで"Vihcle Carrier"と呼ばれる。喫水も9m以上あって、-11.5mとか-13m埠頭でないと接岸できない。このサイズの港は普通にあるものではない。また、そのような港であっても、港内全部が-11.5mでも-13mでもない。外界から埠頭まで、浚渫された狭い進入航路を通らなければならない。そこに座礁した船でもあれば接岸どころではなくなってしまう。
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