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隅田金属日誌(墨田金属日誌)

隅田金属ぼるじひ社(コミケ:情報評論系/ミリタリ関係)の紹介用

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文谷数重

Author:文谷数重
 零細サークルの隅田金属です。メカミリっぽいけど、メカミリではない、でもまあミリタリー風味といったところでしょうか。
 ちなみに、コミケでは「情報評論系」です

連絡先:q_montagne@pop02.odn.ne.jp

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2014.03
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Category : 未分類
 天然ガス戦略は使えないのではないか。

 「ロシアには欧州向け天然ガスの蛇口がある。これをもってロシアは欧州エネルギー事情の生殺与奪を握っており、ウクライナ問題で欧州に強い立場にある」とする主張がある。

 だが、果たしてそうだろうか?


 ロシアは、天然ガス禁輸を切り札にはできない。中東戦争でアラブは石油禁輸を切り札とした石油戦略を行ったが、ロシアはウクライナごときではそれはできない。

 一回、天然ガス戦略を使うと、ロシアの天然ガス離れは一気に進む。欧州はロシア産天然ガスへの依存度を可能な限り減らすことになる。

 天然ガスや石油はロシアでしか取れないわけではない。

 天然ガスや石油は、他の地域からでも入手できる。中東でも北米でも、中南米やアフリカからも輸入はできる。

 欧州にも資源はある。イギリスやノルウェーには北海油田があり、石油と天然ガスがとれる。ドイツには褐炭があるし、スウェーデンにも泥炭はある。

 他にも、ドイツが好きな再生可能エネルギーもあるし、あんまり気は進まないだろうが非常用に原発を増やすというオプションもある。

 一度でもロシアが天然ガス戦略を使うと、欧州は2回目を警戒してロシア産天然ガス依存をやめることになる。

 ロシア産天然ガス離れは、ロシアにも経済的打撃を与える。ロシア経済は一次産品に依存している。ソ連時代も一次産品頼みだったが、ソ連崩壊以降、外貨獲得は鉱工業製品、特に石油と天然ガス頼みである。今のロシア経済も、原油・天然ガスの価格高騰によって支えられている。

 そのロシアにとって、ロシア産天然ガス離れは、耐えられるものではない。天然ガス輸出量減少により、ロシア経済は大打撃を受けることになる。

 そもそも、天然ガス戦略の段階で、外貨が稼げなくなるロシア経済は打撃を受ける。ウクライナ問題程度では、現実的には実施不能である。



 ……とまあこんなものじゃないかね。飯食っている時に「ロシアはウクライナ問題ごときで天然ガス戦略は取れないんじゃないか」と思って整理してみたのだけれどもね。
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Comment

非公開コメント

No title

ある意味日本の原発推進勢力がそれを口実にするんじゃないですかね?

No title

 将来的には周辺情勢の悪化、近隣諸国の近代化にともない原潜を導入せざるを得なくなるであろうことを考えると原発事故はあとあと響きそうです。原発事故のような激甚災害に対して地震や火災予防や減災のような立場で対応できないものでしょうか。
 
 天然ガスは日本もサハリン開発で輸入するという話があったりはしましたが、資源国の政治情勢で左右されるのは欧州に限らずどこでもあることなのでしょう。